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ディラトレンド（Dilatrend）は、日本国内で承認されている「アーチスト錠」と同じ有効成分カルベジロール（Carvedilol）25mgを含有する医薬品です。これは、心臓の負担を軽減し血圧を下げる働きを持つベータ遮断薬の一種であり、血管を拡張させる作用も併せ持つことが特徴です。イタリアのDeva社によって製造されています。

【作用機序】
有効成分のカルベジロールは、体内で心臓の働きを活発にするホルモン（カテコールアミンなど）が心臓や血管の特定の受容体（β受容体およびα1受容体）に結合するのを遮断します。これにより、以下の作用を発揮します。

脈の乱れを整える。
心臓の収縮をゆっくりさせ、心臓の負担を減らす。
血圧を下げる。
心筋が消費する酸素の需要を減らし、狭心症の発作を予防する。
血管を広げる（血管拡張作用）ことで血流を改善し、24時間安定した降圧効果と優れた抗狭心症効果を示します。

【期待される効果と主な医療用途】
ディラトレンドは、その独特な作用機序により、以下の症状や疾患の治療に用いられます。

本態性高血圧症（軽症〜中等症）
腎実質性高血圧症
狭心症

【用法・用量】

本態性高血圧症（軽症〜中等症）: 通常、成人1回10〜20mgを1日1回経口投与します。（25mg錠の場合0.4〜0.8錠）

腎実質性高血圧症: 通常、成人1回10〜20mgを1日1回経口投与します。（25mg錠の場合0.4〜0.8錠）

狭心症: 通常、成人1回20mgを1日1回経口投与します。（25mg錠の場合0.8錠）
なお、年齢や症状により、服用量や回数は適宜増減されます。

服用タイミング: 一般的な服用タイミングとしては、朝食の後に服用される方が多いようです。これは、朝食を取る時間がほぼ毎日同じで忘れにくいという理由からです。

服用方法: 医師の指示に従い、正確な用法・用量を守ってください。

【副作用】
カルベジロールの使用に伴い、以下のような副作用が報告されています。

徐脈（脈が遅くなる）、めまい、立ちくらみ、倦怠感、だるさ
低血圧
頭痛、吐き気、腹痛などの消化器症状
むくみ、体重増加などが報告されることがあります。
異常を感じた際は、ただちに服用を中止し、速やかに専門家（医師など）の診察を受けてください。

【重要な注意点】

ディラトレンド（カルベジロール）は医師の処方が必要な医薬品です。
自己判断での服用は、体調悪化や重篤な副作用のリスクを伴います。
低血圧傾向のある方、心不全のある方、喘息や慢性閉塞性肺疾患の方、重度の肝機能障害がある方などは、服用前に必ず専門家にご相談ください。
服用中にめまいや立ちくらみを感じた場合は、車の運転や危険を伴う機械の操作を控えてください。
自己判断で服用を急に中止すると、心臓の症状が悪化するなどのリバウンド現象が起こる可能性があるため、中止する場合も必ず専門家の指示に従ってください。

【商品別名（日本名）】
アーチスト（第一三共）、カルベジロール